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コーティングについて

コーティングについて
コーティングを考える理由として、主に以下の機能を求めてのことと思います。
それぞれに対して、私の考えを記載していきます。
  ・防汚性
  ・水弾き(撥水、疎水、親水、滑水)
  ・美観(傷埋め、艶感)
  ・耐久性
  ・施工性

(1)防汚性
コーティングは、塗装の表面に薄い皮膜を作ることで、汚れを付きにくくする、落としやすくする防汚効果が得られます。 汚れは大きく有機汚れと無機汚れに分けられます。

具体的には下記のような汚れです。
有機汚れ:油汚れ、虫の死骸、鳥の糞
無機汚れ:黄砂、水垢、鉄粉、ブレーキダスト

また、有機汚れは有機物、無機汚れは無機物と言ったように同じ性質の物質はくっつきやすいと言われています。
高いお金を出して硬化型のガラスコーティングを施工したのに水垢汚れでいっぱいになってしまったなんて話をよく聞くのは無機質のガラスに対して水垢汚れも同じ無機質なためです。

上記を踏まえ、自分が何を防ぎたいのか、何を求めるかによって選ぶコーティングが変わってきます。 有機汚れを防ぎたいのであれば、主に有機物で構成されるカルナバロウなどを原料とするワックスやポリマーコーティングを、無機汚れを防ぎたいのであれば、主に無機物で構成されるガラス系コーティング、ガラスコーティングを使用することになります。

可能であればどちらの汚れの固着も防ぎたい!となると思います。最近のコーティングは色々研究されており、様々な汚れに対して固着しにくいよう努力されているとは感じますが、残念ながら性質上どちらも完璧に防ぐことは難しいと思います。
では、汚れの固着を防ぐにはどうすればいいかということで”犠牲被膜”と言う言葉が出てきます。
その名の通り、被膜を犠牲にするという意味でコーティング被膜に付いてしまった水垢などの汚れをコーティングごと除去、再コーティングすることでボディへの固着を防ごうというものです。

おすすめの方法としては、ベースコーティングとして持続性や耐傷性が高い無機質コーティングを施工しその上からトップコートとして無機質に強い有機質コーティングを施工することです。有機質コーティングは無機質に比べて耐久性に劣りますが逆に落としやすいと捉えることができ、先ほどの犠牲被膜として使いやすいです。

(2)水弾き(撥水、疎水、親水、滑水)
コーティングについて調べていると、撥水と疎水どちらの方が汚れにくいですか?なんて質問をよく目にします。
私個人の意見としては、水の弾き方で汚れの付き方は”正直変わらない!”です。
厳密にみると細かな違いは出ると思いますが、弾き方による違いは些細なものだと思います。

雨が降った後の水滴の残り方で水垢が大きくつくから撥水はダメ!これもよく聞きますね。
水垢は水に含まれるミネラル分が乾燥してできるものです。
車が停車している間に雨が降り水がボディの上に残ってしまった場合を考えると、停車しているので撥水でも疎水でも正直水は残ります。逆に走行した場合はよほどの短距離を低速で運転した等でなければこれも撥水、疎水関係なく水は飛んでいくと思います。これらのことからどちらの弾き方でも良いと考えられますね。

また、雨水よりも洗車時に使用する水道水の方が多くミネラルが含まれているため雨による水垢よりも洗車後の吹き残しによる水垢の方が影響が大きいと思います。洗車後の吹き上げは必ず行いましょう。

結論、水の弾き方は自分が見ていて気持ちいいもの、洗車するのに楽だと感じるものを使うので良い!となります。

(3)美観(傷埋め、艶感)
艶は出るに越したことはない!!!以上!!!
と言いたいところですが基本的には水弾きの話と同じで、自分が好きな艶感の出るコーティングを選ぶに尽きると思います。艶感にもパリッとした艶、ヌルッとした艶など種類がありますからね。

艶と言えばワックスですが、ワックスは耐久性が短いといった欠点もあるので自分が艶、水弾き、耐久性などどこを重視するかによっても選び方は変わってきますね。最近ではスプレータイプのコーティングでも艶がちゃんと出るものも沢山あります。色々試してみてください。

(4)耐久性
耐久性に関してはYouTubeなどで沢山の方が検証動画を出されていて参考になりますね。
しかし、○○と言う商品は耐久性が高くてよい!××と言う商品は耐久性に難あり…と言った説明が目立つ気がします。もちろんそういう評価の仕方もありますし間違ったことを言っているとは思いませんが、耐久性が高ければ高い程よい!短いと良くないと一概には言えないと思います。

(1)防汚性の項目で話したように犠牲被膜として使用する場合、長すぎると剥がすのが大変になってしまいますし、耐傷性を求めてのベースコートがすぐに剥がれてしまうのもメンテナンスが大変ですね。適材適所、自分がどのように使いたいか目的に応じた耐久性の商品を選ぶことが重要です。

(5)施工性
施工時間が長いほど、手間をかけている、車を大切にしている!!!

そんなことはありません。

車を大切にしているならそれこそ施工性が楽に越したことはないです。
コーティングに時間をかけて施工する楽しみはあると思いますが、時間がかかるということは何度もタオルを往復して拭き上げているということです(もちろん硬化時間などは除いた話です)。
ボディに接触して行う作業が増えるということは傷のリスクもその分高まるということになるので接触回数は少ない方が良い=施工性は楽に限る。と言う考えになります。